適切なVDT環境の構築

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厚生労働省の調査ではコンピュータ機器を使用している事業所が全体の97%だそうです。そして約7割の労働者がコンピュータ機器を使った作業で、何らかの身体的な疲労や症状を感じているとのこと。

企業としては直ちにそれが何かにつながるわけではありませんが、どうも眼精疲労で労災が認定されていること、及び政府がガイドラインを公表しているためあまりにそれを無視していると後に責任が生じる可能性があることは留意する必要がありそうです。
http://bizboard.nikkeibp.co.jp/kijiken/summary/19981019/NPC0323H_467958a.html
http://www.tuboiganka.jp/rosai.html

 

◆厚生労働省調査結果
パソコンを導入したことによる業務内容の変化

PC導入による業務内容変化

VDT作業時間管理対策(作業時間に上限、あるいは休憩の規定を設ける)を行っている事業所は全体の10.3%のみ。

労働日1日あたりの平均VDT作業時間別労働者割合

VDT作業時間

身体的疲労や症状の内容(身体的な疲労や症状がある労働者が全体の68.6%。それを100とした場合の割合。複数回答)

VDT作業による疲労

VDT作業環境の改善要望(VDT作業環境の改善要望がある労働者は全体の66.3%。それを100とした場合の要望別割合(4つまでの複数回答))

VDT作業環境改善要望

出典:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/08/dl/20kaku-10.pdf
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/08/02.html#5

◆労災保険眼の障害に関する障害等級基準
http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0625-2g.html
両眼の視力が0.6以下で第9級、片眼の視力が0.1以下なら第10級など定められています。ただ、これらは矯正後の視力を指しますから、パソコンの使いすぎで裸眼が悪くなっただけという場合は基本的に該当しません。

◆VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン
まず、作業内容により次の6種類に分類されます。

VDT作業内容分類

さらに、1日の作業時間によって次の3種類に分かれます。

VDTガイドライン区分

そして、このABC区分によって要求される事項が変わります。各項目、それぞれ対象となる区分、そしてその要求事項概略を記載します。

・作業環境管理
対象は区分A,B(必要に応じC)
室内は、できるだけ明暗の対照を少なく
まぶしさを生じさせない
ディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下
書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上
直射日光があるなら必要に応じて窓にブラインド
必要に応じディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整
必要に応じ反射防止型ディスプレイを用いるなどグレア防止の措置を講じること
不快な騒音が発生する場合には、騒音の低減措置を講ること
換気、温度、湿度など事務所衛生基準規則に定める措置等を講じること

・作業時間
単純入力、拘束型
他の作業を組み込むなど連続VDT作業時間が短くなるように配慮すること
一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分~15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1回~2回程度の小休止を設けること。

それ以外
(区分Bのみ)VDT作業が過度に長時間にわたり行われることのないように指導する
作業休止時間及び小休止について上記に準じた基準を設けるよう指導すること

・作業管理
対象は区分A,B(必要に応じC)
VDT機器を事業場に導入する際には、作業者への健康影響を考慮し、作業者が行う作業に最も適した機器を選択し導入すること

作業者に自然で無理のない姿勢でVDT作業を行わせるため、椅子の座面の高さ、キーボード、マウス、ディスプレイの位置等を総合的に調整させること

作業環境を常に良好な状態に維持し、VDT作業に適したVDT機器等の状況を確保するため、点検及び清掃を行い、必要に応じ、改善措置を講じること。

・健康管理
対象は区分A,(Bの一部、または医師が必要と認めたもの)(Cで自覚症状を訴えるもの)
配置前健康診断を行うこと
(業務歴、既往歴、眼疲労などの自覚症状の有無、眼科学的検査、筋骨格系検査)
1年に1回定期健康診断を行うこと(一部を除き配置前と同じ)
健康診断結果に基づく事後措置(必要に応じ作業環境改善、保健指導を行う)
健康相談の機会を設けるよう努めること
職場体操を行うことが望ましい

・労働衛生教育
対象は区分A、B(必要に応じC)
職場における作業環境・作業方法の改善、適正な健康管理を円滑に行うため労働衛生教育を行うこと。また、新たにVDT作業に従事する作業者に対しては、VDT作業の習得に必要な訓練を行うこと

・配慮事項等
対象は区分A、B(必要に応じC)
高齢者、障害者、在宅ワーカーに適切な配慮を行うこと

以上、詳細は
http://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-43/hor1-43-9-1-2.html
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/04/h0405-4.html

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