国保保険料の年間上限を63万円に引き上げ

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国民健康保険料の上限が引き上げられるようです。59万円から63万円になります。介護保険料は10万円のままなので、合計で73万円とのこと。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091206AT3S0402D04122009.html

我々は以前から個人事業主として就業することを勧めてきました。しかし、その場合国民健康保険に加入しなければならなくなります。この保険料があまりに高くなってしまうと、個人事業主として就業するメリットが半減してしまいます。

そこで、会社としては国民健康保険があまり高くならないように、確定申告のしかた、国民健康保険料の計算方法などをあらかじめ伝える必要があります。

 

◆確定申告
これによりその年の所得税、翌年の住民税、国民健康保険料が変わります。
特に
・青色申告控除を活用する
・仕事がらみのご祝儀、お香典はなかったか
・事務所兼自宅の場合按分した家賃を経費に入れたか
・礼金は
・電気代は(1/2~1/3か)
・通信費は
・業務に使用する車のガソリン代は
・月極駐車場は
・保険料は
・高速道路の通行料は
・レンタカーの費用は
・交通費は
・業界の年会費は
・営業目的のパーティーは(広告宣伝費)
・消耗品は
・書籍は
・新聞は
・ホームページの費用は
・自分を売り込むための衣装代は
・人件費
・外注費
など。

その他、国民健康保険料には関係ないかもしれませんが
・扶養に入っていない親族はいないか
・障害者は
・65歳以上で寝たきりや複雑な介護を必要とする場合で福祉事務所長の認定を受けた老人はいないか
・シロアリ退治、豪雪地帯の雪下ろし、その他災害などはなかったか
・医療費(所得の5%、10万円)
・未成年の歯の矯正の費用はないか
・国民年金基金に加入しよう
・小規模企業共済に加入しよう
・政治活動への寄付
・住宅ローン
などを確認することになります。

◆国民健康保険料
保険料の計算方法は市町村によって異なります。典型的な計算方法を記載しますが、詳細は各市役所に聞く必要があります。

まず、国民健康保険料は自身の医療費分と後期高齢者支援分の2つに分かれます。自分の医療費の原資になるものと、地域のお年寄りの保険料を支援する分との2つ。それに、もし自身が40歳以上であれば介護保険料がかかります。その為国民健康保険料(医療分+後期高齢者支援分)+介護保険料(40歳以上なら)を支払うことになります。

そしてこの3つ、(医療分+後期高齢者支援分+介護保険分)はそれぞれ次の4つから成り立っています。

所得割額:(所得-基礎控除)×一定割合
資産割額:固定資産税額×一定割合
均等割額:世帯の被保険者数×定額
平等割額:世帯に対して一定額
医療分も、後期高齢者支援分も介護保険もそれぞれ
所得割額+資産割額+均等割額+平等割額を足したものになります。

(※市町村によっては資産割額、平等割額がない場合もあります)
(※所得割は、所得ではなく住民税額に一定割合をかけるところもあります)

例えば東京都稲城市の国民健康保険料は以下のようになります。
http://www.city.inagi.tokyo.jp/kurashi/kokuho/kokuhozei/index.html

ポイントは
①所得によって金額が変わる
②扶養と言う概念がなく、加入者が増えれば保険料も上がる
③保険料には上限がある
④減免措置もある
の4つ。

◆①所得によって金額が変わる
所得によって保険料がだいぶ変わります。
ちょっと話はそれますが、住民税も所得を元に計算され、おおむね所得の10%となります。そして健康保険料も所得が関係します。

例えば東京都足立区では
住民税:所得の10%
国民健康保険料所得割:住民税の1.17倍ですから、
あわせると所得の21.7%、ということになります。

一般的に関西のほうが関東より保険料が高いようなので
広島市で見ると
住民税:所得の10%
国民健康保険料所得割:住民税の2.24倍
合計所得の32.4%、となります。

かなりの金額です。そこで所得をできる限り減らすことが重要です。確定申告をしっかり行い、所得をなるべく減らしましょう。

因みに、確定申告のときと違い、保険料計算時には扶養、社会保険料、生命保険、住宅ローン等の控除はできないため、たとえ所得税が0になるとしても、保険料計算時の所得は0でない可能性があります。

◆扶養と言う概念がなく、加入者が増えれば保険料も上がる
通常の健康保険であれば年収見込みが130万円未満の場合、扶養に入れることができます。その場合保険料は一切増えません。しかし、国民健康保険には扶養と言う概念がありません。加入者が増えれば必ず増加します。

例えば、働いていない息子が家に帰ってきて同居することになった場合など、去年に所得があれば所得割にも影響しますし、均等割も増えます。

そこで、なるべく加入人数を減らすことを考えます。
例えば、近い親族で会社の社会保険に加入している人がいたら、その人の扶養に入れてもらいましょう。特に、子・孫・弟・妹であれば同居していなくてもその人の収入以上の仕送りをしていれば入れる可能性もあります。この仕送りもそこまで厳しい審査はなく、せいぜい1、2回分の振込みを通帳のコピー等で確認する、あるいは今後振り込む旨一筆かくぐらいがほとんどです。

また、もし可能であれば3ヶ月ほど健康保険つきの短期派遣に就業し、それが終了すると同時に任意継続に加入すれば、退職後も国民健康保険に加入せずに済みます。短期の派遣であればもともとの給料も安いことが多く、結果保険料も安くなります。

あるいは法人を作り、社会保険を適用し、自分の給料を低く抑えて、そこで加入することもできます。ただし、個人的には法人を作るのはあまり賛成ではないのでお勧めはしません。
関連:http://lsconsul.com/mt/2009/08/post-37.html

さらに、先の例で息子が前年の所得たくさんあり現在無職、あるいは収入が激減していれば、世帯を別にして減免措置を活用することを考えましょう。世帯主にある程度の収入があると減免の対象とならない可能性があります。

◆③保険料には上限がある
先ほど3種類あると述べましたがこの3種類ごとに保険料の上限があります。
例えば平成21年度では
国民健康保険医療分 年間47万円
国民健康保険後期高齢支援分 年間12万円
介護保険料  年間10万円
(※来年度国民健康保険料の上限が47+12=59万円から63万円に上がります。また市によって上限額がこれより低い場合もあります。)

これは1世帯あたりの上限ですから、例えば所得がたくさんある人たちが家族にいるのであれば、その人たちが全員集まり、同居すれば上限以上の保険料を払わなくて済みます。②とは逆の方法になります。

◆④減免措置もある
世帯主と加入者の所得が33万円(給与収入は98万円)の場合は均等割等が軽減されます。これは確定申告さえしておけば自動的に行われるようです。
我孫子市などは合計から6割軽減されます。
(※世帯主と加入者の所得合計ですから、どちらかが稼いでいる場合は世帯を分離しましょう)

その他、災害にあった所得が大幅に減るなどの事情がある場合は、免除申請を行うこともできます。
これらは市町村によって異なりますから、市役所で確認が必要です。

 

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