テレワーク(在宅勤務制度)導入のメリット

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先日厚生労働省主催のテレワークセミナーに行ってきました。
http://www.japan-telework.or.jp/index.html

場所は良く、冷たい水はでるし、コーヒーは出るしパンフレットはもらえるし、導入事例も聞けるし。そして無料だし。なんともすばらしい時間でした。
いろいろ勉強になりましたが、一番大きかったのはテレワークのテレは、電話の意味ではなかった(!)ということでしょうか。
どうもテレポーテーションのテレと同じで、距離、遠くと言う意味のようです。
驚きました。

セミナーで配布された資料の中にテレワーク(在宅勤務)を導入するメリットが列挙されていたので、それを紹介したいと思います。
詳細は社団法人 テレワーク協会へ

企業にとってのメリット

◆業務の生産性、効率性の向上
打合せや周囲の会話などで中断が入ることがないため、集中力が高まるようです。
H17年にテレワーク協会が行った調査では、集中できる時間が在宅勤務の方が増えていることが分かります。

集中できる時間数

◆顧客満足度の向上
会社に行く必要がなくなるので、その分顧客先への訪問回数や訪問時間の増加などに使うことができ、結果顧客満足度を上げることができます。

◆組織のプロ集団化
テレワーカーは自分の業務を分析、理解し自立的に進める能力を身につけなければなりません。また、マネージャーは目の前にいない部下を管理、評価することになります。
これらによって人のスキルや能力を高めることができます。

◆業務の平準化、効率化
テレワークを進める前に、業務をある程度細かく分け、担当を決めなければなりません。これを業務のモジュール化と呼びますが、それが行われていないと在宅での業務があいまいになりますからどうしても必要になります。

その過程で業務の再定義が行われ、また本当に必要な作業なのか、あるいはよりよい方法がないのか等の検討が行われることになります。

◆優秀な人材の確保
出産、育児、介護、配偶者の転勤によって優秀な社員が退職することを防ぐことができます。また、それ以外の社員についても仕事と生活の調和がとれたライフスタイルを実現し、モチベーションの向上をもたらします。
結果として、優秀な人材が会社に集まります。

◆コスト削減
短期的にはICT環境の整備によってコストが増える可能性もありますが、長期的にはパソコンを共有し2・3人で1台にするなど(フリーアドレス化)オフィススペースの削減をすることができます。
また通勤交通費の削減も可能です。

◆ペーパーレス化
フリーアドレス化や在宅勤務が広まると紙に頼ることが徐々に難しくなります。その結果電子ファイル化することが増え、結果としてペーパーレス化が進みます。

◆災害時の事業継続性
地震や新型インフルエンザなど予期せぬ災害が発生したときでも1箇所に集中する必要がなく、それぞれの自宅ですばやく業務を再開できるようになります。

◆企業の構造改革に
テレワーク制度を導入することにより従業員の意識、社内組織、人事の仕方、人事制度など多くを変革させることができます。構造改革の中心に位置づけることにより大きな変革が可能になります。

◆企業イメージの向上
企業として従業員を重視していることが分かります。

◆次世代育成支援対策推進法への対応
H23年4月以降は101人以上の従業員を雇用する会社に一般事業主行動計画が求められます。
認定基準の中には多様な労働条件の整備を行っているか評価する項目もあり、在宅勤務はその評価対象になります。

個人にとってのメリット

◆ワークライフバランスの実現
通勤時間がなくなること、あるいは集中し効率性が上がることによる時間の創出などにより個人の生活時間が増えます。

◆育児・介護との両立
育児期間中も退職する必要がなくなります。
また、通勤時間を介護や送迎等に使うこともできます。

◆ストレスの軽減
自宅での勤務であればパワハラ、セクハラなどの危険も少なくなります。

◆通勤による疲労の軽減
ある調査結果では、テレワークの効果として「通勤に関する肉体的・精神的負担が少ない」との指摘が35%に達しており、2番目に高い割合であったとのことです。

◆地域コミュニティへの参加機会増加
自由時間が増えることにより、地域コミュニティ活動の活発化を促すこともできます。

◆地域における子供の安全の確保
両親の帰宅が遅れた場合、子供が犯罪に遭う心配が増えます。親が在宅勤務を行うことにより、子供は安心して帰宅することができます。

◆住む場所についての選択肢拡大
オフィスまでの通勤距離といった制約がなくなりますから、自由に選択することができます。賃貸料金も安くなるでしょう。

社会にとってのメリット

◆交通量の削減と、混雑緩和
朝夕のラッシュ混雑緩和が期待できます。

◆CO2削減
25%削減するとのことですが、これはもう在宅勤務をするしかありません。

◆女性、高齢者、障害者などの就業促進
通勤が困難な人についても就業の機会が提供されます

◆大都市の防災機能向上
直下型地震が発生した場合最大で約418万人の帰宅困難者が出るそうですが、そういったリスクが軽減されます。

◆地方による就業機会の増加
遠く離れた場所でも就業が可能になれば、地方へ委託することも可能になります。その結果地方での就業機会が増え、地方経済の活性化につながります。


セミナーではアクセンチュアでの導入事例が報告されていました。
面白かったのは、
セキュリティに関しシンクライアントなどの設備は導入せず、社内ルールをそのまま適用し、鍵のついたPC保管用の箱を提供しているだけ。
そして、費用負担も特に細かい定めはせず、通信費やPC等の費用は全て従業員負担とのことでした。

もちろん、社内ルールと言ってもISMSはしっかり取得しているようですし、後者の費用負担についてももともと給料が高いではないかと言うこともあるでしょう。ただ、同社としては最初から100点満点を目指すのではなく60点でも良いからまず導入してみようということのようです。

そして、導入にあたっては、
役員を含めたプロジェクトチームを作り、そこで散々議論し、計画を作成
そして実際に管理職に在宅勤務をしてもらい、メリットを自ら享受してもらう
などの工夫をこらして導入したとのこと。

また、別のケースですが在宅勤務を活用し、営業拠点を低コストで広げたものもありました。そのまま紹介します。

洗浄剤等を販売している会社では全国に営業所をおかず、各地に在住する営業員のテレワークによって全国的な営業網の構築を実現しています。
オフィスとしての営業所がないので、その分コストがかかりません。結果的にオフィスコストがかからない分だけ、営業員にも多くの給与を払うことが可能になります。営業員にも会社にもメリットのある仕組みと言えます。
営業員の動機付けを継続するために営業員間での売り上げを競わせたりするような仕組みや、営業員からオンラインで本社に発注できる仕組みなど様々な工夫を他社に先駆けて行っています。
また、事業部制をとっているような別の企業の事例では、支店長の下に事業部がつく体制を廃止し、各営業担当者の自宅を支店として各営業員が直接各事業部とやり取りするような体制に変更したことで、業務スピードや効率が上がったようなケースも見受けられます。
単なるコスト削減対策ではなく、事業戦略として支店を廃止することも考えられます。

とのことでした


その他、参考
テレワーク相談センター
http://www.tw-sodan.jp/

テレワーク試行体験プロジェクト
http://www.japan-telework.or.jp/shiko/
(費用は無料です)

テレワークあざみ野
http://www.t-work.jp/
(事前に申し込めば無料で使えます)

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