精神障害等をおこさないためのメンタルヘルス対策

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前回、精神障害等による労災認定について取り上げましたが
今回は、それを生じさせないためにはどうすれば良いかを考えてみます。

因みに、H19年の調査では
・メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所は 33.6%
取り組んでいる事業所を100%とし、その内容について聞いたところ
・労働者からの相談対応体制整備  59.3%
・労働者への教育研修、情報提供  49.3%
・管理者への教育研修、情報提供  34.5%
・職場環境の評価、改善         20.5%

取り組んでいない事業所を100とし、その理由について聞いてみたところ
・専門スタッフがいない         44.3%
取り組み方が分からない      42.2%
・必要性を感じない            28.9%

参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/j4.html

◆法令上の組織を整備
常時50人以上の労働者を使用する場合衛生管理者、産業医、衛生委員会を設置しなければなりません。また、常時10人以上50人未満であれば衛生推進者が必要です。
選任または設置後、衛生委員会等でメンタルヘルス等につき十分審議、調査を行ってください。
職場の現状と問題点を明確にし、できればその問題を解決するための計画を策定、実施します。

◆セルフケア
労働者自身がストレスに気づき、対処するための知識、方法を身につけ、実施する必要があります。セルフケアに関する教育研修、情報提供、セルフチェックを行ってください。

◆ラインによるケア
管理監督者は、部下である労働者の状況を把握し、その改善を図ることができる立場にあります。ラインケアに関する教育研修、情報提供、セルフチェックを行ってください。

◆事業場内産業保健スタッフ等によるケア
専門家として、労働者・管理者に支援を行います。
・衛生管理者や保健師、人事労務管理スタッフをメンタルヘルス推進担当者として任命
・担当者に専門的な事項を含む教育研修、知識習得等の機会を提供
・メンタルヘルスケアに関する方針を明示し、実施すべき事項を委嘱・指示する
・特に、メンタルヘルスケアの実施に関する計画立案
・メンタルヘルスに関する個人情報の取り扱い
・事業場外資源とのネットワーク形成やその窓口となる

◆事業場外資源によるケア
事業場の問題に応じて、外部の資源を活用します。

などにより、進めます。より具体的には

◆労働時間管理
「過大な業務量」、「恒常的な時間外労働」は労災認定時の大きな基準の一つです。
また、H20年度精神障害で労災認定された210件のうち、
1ヶ月平均時間外労働が60時間以上であった件数は122件 (約60%)です。

できるだけ1ヶ月平均時間外労働が60時間を超えないようにしてください。

◆職場環境の把握と改善
労働者から問題点を聴取し、必要に応じ下記点について改善を図ります。
・作業環境
・作業方法
・労働者の心身の疲労の回復を図るための施設及び設備
・職場生活で必要となる施設及び設備
・労働時間
・仕事の量と質
・セクシュアルハラスメント等職場内のハラスメントを含む職場の人間関係
・職場の組織及び人事労務管理体制
・職場の文化や風土等の職場環境
参考:http://lsconsul.com/mt/2009/08/5-1.html
http://lsconsul.com/mt/2009/08/post-28.html

◆管理監督者、事業場内産業保健スタッフ等による相談対応
相談窓口を開設、相談しやすい雰囲気を作ります。
個人情報に気を使いながら、必要に応じ外部資源の活用を勧めます。

◆家族による気づきや支援の促進
日常的に接している家族が気づくことが少なくありません。
事業場のメンタルヘルス相談窓口等の情報を社内報や健康保険組合の広報誌等を通じて提供し、家族からも相談できるようにしましょう。

◆職場復帰における支援
メンタルヘルス不調により休業した労働者が円滑に復帰できるよう支援します。
・産業医とも相談しながら復帰プログラムを作成
・その実施に関する体制や、規程を整備
・実施について、組織的かつ計画的に取り組む
・労働者の個人情報保護に十分留意しながら、労働者・管理監督者が十分な理解と協力を行うとともに、労働者の主治医とも連携を取る

◆個人情報保護への配慮
メンタルヘルスに関する個人情報は特に、注意しなければなりません。
・個人情報を医師や家族から取得しようとする場合は労働者の同意を得ること
・個人情報を医療機関等に提供しようとする場合も労働者の同意を得るよう努力すること
・個人情報取り扱い権限、範囲、守秘義務等に関してできるだけ規程を作成すること

◆その他の対応事例
・客先常駐社員が多いため、営業半分、社員面談半分というスタッフを新たに雇用
・カウンセリング室を設置。面談シートを独自に作成
 担当者は心理相談員、翌年産業カウンセラーの資格を取得
・休職から職場復帰までの支援プログラムを作成
・挨拶運動
・コミュニケーションスキル向上研修
・WEB健康管理室を立ち上げ、心の健康情報を掲載。相談窓口としても活用
・所属長が不調サインを出している部下がいないか定期的にチェック
・外部カウンセラーと人事担当者の定期ミーティング

【メンタルヘルス対策自主点検表】
対策ができているか点検できます。
http://www.jisha.or.jp/web_chk/mh/checklist_mh_01.pdf

【担当者、労働者、監督者等への教育資料】
メンタルヘルス推進担当者テキスト
http://www.jaish.gr.jp/information/mental/mental_h2003.pdf

職場における自殺の予防と対応
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/03.pdf

啓発用ビデオ
http://www.jaish.gr.jp/information/mth_rm.html

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei28/dl/01.pdf

【ストレスチェック①】
職業性ストレス簡易評価
http://www.jisha.or.jp/web_chk/strs/index.html

【ストレスチェック②】
職業性ストレス簡易調査表
http://www.tmu-ph.ac/topics/pdf/questionnairePDF.pdf

使い方マニュアル
http://www.tmu-ph.ac/topics/pdf/manual2.pdf

簡易調査表フィードバックシステム
http://www.tmu-ph.ac/topics/pdf/bjsq.EXE

システム取り扱い説明書
http://www.tmu-ph.ac/topics/pdf/explanation.pdf

【外部資源】
地域産業保健センター
産業保健推進センター
健康保険組合
労災病院勤労者メンタルヘルスセンター
中央労働災害防止協会
労働者健康保持増進サービス機関等
産業医学振興財団
医師会、産業医科大学
労働衛生コンサルタント、産業カウンセラー、臨床心理士、精神保健福祉士
精神科、心療内科等の医療機関
地域保健機関

【トピー工業さんの取り組み】
http://www.adds.javada.or.jp/growth_info/image/z07134902.pdf 

参考:http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/dl/k060331001a.pdf 他

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