2009年7月アーカイブ

今年3月新規学校卒業者の内定取り消し状況が公表されています。
http://www.mhlw.go.jp/za/0729/c09/c09.pdf

447の事業所で、合計2,143人にも上ります。

これは、ハローワークに通知されている人数になりますから、現実にはもっと多くの内定取り消しが行われていることは間違いないでしょう。

算出方法が異なるので単純比較はできませんが、これまで4年間は100人未満でしたから、今年は少なくとも20倍以上の増加です。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/dl/h1128-2d.pdf

内定は、労働契約の申し込みに対する承諾であり、雇用契約が成立したとみなされますから、自由に取り消しを行うことはできません。リスクと対策を考えてみたいと思います。

派遣と解雇権濫用法理

| コメント(0) | トラックバック(0)

派遣社員である、Aさんはある事業所に派遣されてからもう何十年になります。
その間ずっと契約も更新されていました。
ところが、派遣先の部長が変わり、方針も大きく変わりました。

新しい部長はAさんと折り合いが悪く、突然派遣契約の更新をやめました。
その結果Aさんは派遣元との契約もなくなり、失職することになりました。

さて、この場合Aさんは何かアクションがとれるでしょうか。

話は変わりますが、雇用契約がたとえ半年契約だったとしても、数十年間更新されてきたのに突然更新されなかった、という場合は有期雇用でも期限のないものと類推、突然の雇い止めは解雇と同様に解釈され、合理的な理由がなければ無効となる可能性があります。
(解雇権濫用の法理、類推適用)

それではこの件はどうでしょうか。
興味深い判例があります。

賃金未払いが増加

| コメント(0) | トラックバック(0)

H20年、千葉県内の賃金未払いが前年比30%増加しているとのことです。
http://www.chiba-roudoukyoku.go.jp/houdou/houdou73.pdf

件数は1,009件 (前年比30.2%増)
不払い金額 8億2,333万円 (前年比11.0%増)
対象労働者数 2,952人 (前年比83.6%)

1人あたり平均すると28万円ほどですから、大体1か月分の未払いということでしょうか。

もし、不幸にもそのような状況になってしまった場合は、

洋麺屋五右衛門の元アルバイト従業員が、アルバイトに変形労働時間制を適用し残業代を払わないのは不当、として同社を訴えたそうです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-07-25/2009072505_01_0.html
http://www.seinen-u.org/zangyou-mibarai.html

ここで言う変形労働時間制とは、1週間当たりの平均労働時間が法定労働時間(40時間/週)以内なら、割増賃金を払わなくて良いという制度を指します。

顧問弁護士の方は、「時間給で働くアルバイトに変形労働時間制を認めると、どこでも残業代の不払いが起こることになり、許されない」とおっしゃっているとのこと。

法令、通達上そのような規定はありませんが、ただこの事件の背景にはいくつかの問題があるようです。

看護師の増加と労働条件

| コメント(0) | トラックバック(0)

先日、厚生労働省から「平成20年保健・衛生行政業務報告」が発表されました。
http://www.mhlw.go.jp/za/0722/a06/a06.html

それによると、平成18年から平成20年にかけて、就業看護師の数が8.0%(約6万5千人)増加しているとのことです。これまでも一貫して増加傾向にあったため、近年になり突然増加したわけではありませんが。

ただ、時を同じくして日本看護協会が7月2日に、看護職の労働環境の改善のため、医療機関などが労働関連法令を順守するよう適切な指導を行うことを求める要望書を厚生労働省に提出しています。

夜勤に従事する23人に1人が月60時間を超える時間外勤務をしていることや、未払い残業など労働基準法違反が強く疑われる実態が明らかになったとのことです。

まだ看護師が足りないという医療機関は多いと思われます。しかしその時に、労務管理をしっかり行い、職場環境を良くすれば自然と定着するのかもしれません。

就業実態を見ると

少し古い資料でですが、平成19年の厚生労働省調査では

仕事や職業生活に強い不安、ストレス、悩みがあるのは全体の58%
相談できる人はいない、が全体の9%
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/r1.html

だそうです。
そして、相談できる人がいると答えた人も、上司・同僚に相談するという人は全体の66%ほどしかいません。その人たちは外部の友人等に相談することになり、結果的に会社内では解決されにくい、もしくは公的機関を巻き込んだものになります。

これに対応するため我々は従業員の相談窓口となるサービスを提供していますが、その他にも多くの意味があります。

バーコードの活用

| コメント(0) | トラックバック(0)

KDDIがバーコードリーダー搭載の携帯を発売しました。
http://www.kddi.com/business/keitai_denwa/lineup/e06sh/index.html

今までも、QRコードなどを読み取る携帯はありましたが、これは2次元の(通常の、商品等についている)バーコードも読み取ることができます。

バーコードは現在物流や倉庫、保守などの作業時に使われていますが、今後他の様々な作業でも使われていく可能性があります。

今回はバーコードを使った業務改善例を集めてみました。

因みに、これらを導入するコストは

最低 6,300円 (バーコードリーダーの価格)です。

(その他PC、プリンタ、EXCEL を使いますが、それらは既にあるとの前提です)

安全衛生情報センターHPに「介護労働者の安全と健康確保対策に関する調査研究報告書」が掲載されています。それによると

H14からH19までの5年間に、介護労働者は81万人から114万人に1.4倍に増加しているが、労働災害(死亡及び休業4日以上の傷病)は、同じ5年間に、

2,411件から4,338件に1.8倍に増加

とのことです。
あくまで、死亡及び4日以上の休業ですから、それ以外の些細な(転倒、腰痛)などはより大幅に増加しているとも考えられ、対策が求められます。

この報告書では「労働災害の発生( 傾向) に応じた防止対策をとっている事業者のほうが、労働災害が少ない傾向があった。」とあります。
そして、もう一つ重要なのは、

なんら防止対策を行っておらず、労働災害があった場合、会社に損害賠償を請求される可能性が大きくなるということです。
どんな対策がとられているか見てみましょう。

いくつかの事業所にお邪魔すると、労働保険(労災保険、雇用保険)に加入していないところが多いのに驚かされます。

ちょっと古い資料で恐縮ですがH13年に全体の14%ほどの事業所が未加入との資料もあるようです。http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0330-1.html

基本的には労働者を一人でも雇っていれば、少なくとも労災保険には加入する必要があります。
それを怠り、加入していなかった場合、

1,000万円以上の金額を請求される可能性もあります。

また、発覚を恐れ、労災を隠そうとする可能性もあり、さらなる問題を引き起こします。もし、保険料を払えないのであれば、無駄な業務をなくし従業員を減らすことを考えなければなりません。

今回は労災保険に加入しなかった場合のリスクを考えてみます。

先日厚生労働省が発表した、雇用調整助成金と中小企業緊急雇用安定助成金の5月支給決定額が323億円と、大幅に増加しました。(4月は141億円、昨年度は1年間で678億円です。)

5月は平均すると

1事業所あたり 約173万円、労働者1人あたり 約2万8千円です。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/dl/h0629-1c.pdf
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/h0629-1.html

平均だけを考えると、1事業所あたりの労働者は60人になりますので、そのぐらいの従業員を抱えている事業所は170万円ほど受給できる可能性があります。

そして、これらの助成金を活用した休業には、お金の他にもメリットがあります。

大手人材サービス、マンパワージャパンが今年1月に行った調査によると
「日本における企業の「人材不足感」は55%と調査開始以来の最低値を記録」とのこと。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=225807&lindID=5

やはり、景気低迷の影響が出てきているとのことですが、それでも世界平均30%よりはまだ大幅に高いことが分かります。

去年から引き続き、人材不足を感じている職種は、
営業/販売職を筆頭に、事務/秘書、高スキルの職人(溶接工、大工など)、IT関連技術者など。一方新しく看護師、ドライバー、教師、管理職/役員といった職種が上位10位内に入っているようです。

面白いのは非熟練工のような単純労働者も新たに10位以内に入っていることです。今まで正社員が行っていたコストの高い業務を、彼らに行ってもらうという企業の要望も強いのかもしれません。

さて、もし熟練でなくても良い場合は、雇うと同時に助成金をもらえる可能性があります。
例えば、母子家庭のお母さんを雇ったら90万円、なんてこともあります。

従業員それぞれが自分のワークライフバランスを保つのに、少しでも役に立ちそうなツールを集めてみました。
少しでも、というところがミソです。

ほとんど関係ないではないか、といった批判はごもっともですが、ご容赦ください(笑)
なお、これにより発生したいかなる損害も、あるいは全く効果がなかった場合も賠償しかねます。
重ねてご理解いただければ幸甚です。

例えば、Day Grid Balancer
1日のバランスを視覚的にとらえることもできます。
Day Grid Balancer

使い方は・・・

ワークライフバランス確保のため、制度を導入した場合助成金が出る可能性もあります。

計画書に沿い、雇用を維持しながら残業を抑制し年間30万円/人
子育て期の短時間勤務制度を作成、実際に使われたら40万円

支給されたと言うこともあり得ます。

どうせなら整備とともに、助成金を申請したいところです。
時期的にいつも申請できるわけではなく、また場所も限定されているものもありますが、関係するものを集めてみました。

因みに、ファミリーフレンドリー企業診断というものがWEB上でできます。
ご自身の会社がどのくらいのレベルなのか、参考にすることもできます。
http://www.familyfriendly.jp/top/tr/index.php
http://www.familyfriendly.jp/top/nm/nm_new_1.php

さて、助成金の内容に戻ります。

ワークライフバランス推進事例、30以上あります。

企業によって様々な施策がありますので、集めてみました。

因みに、ワークライフバランスを言い始めたのは大企業が先ですが、特に育児介護との両立は中小企業の方が導入しやすいとの意見もあります。理由は
①能力を評価し、キャリアロスが少ない
 (長期的に評価してもらえるので、休んだことによる従業員にとっての不利益が少ない)
②役職の階層がフラット
 (大企業のように昇進、昇格が多くないため休んだことによる不利益が少ない)
③職住近接の職場環境(通勤時間も少ない)
④職場に子どもを連れてこられる雰囲気がある
⑤女性活用の面では大企業と比べても多様性に富んでいる
からだそうです。
http://www.fukunet.or.jp/tokusyu/200712_01.html

さて、本題です。

ワークライフバランス推進制度導入のニュースがいくつか続いています。
そもそも、コストがかかるのになぜワークライフバランスの導入が必要なのか。

大きな理由は
①法律上の要請
②優秀な人材確保(企業業績向上)
ということでしょうか。

以前は導入事例も大企業がほとんどでしたが、最近は中小企業にも広まっています。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/rosei/josei/20WLB.pdf

1990年代、一般企業の売上高は2割近く減少しているが、両立先進企業は3割増加しているとの報告もあります。
http://www.fukunet.or.jp/tokusyu/200712_01.html

また、ワークライフバランスが取れている人は仕事もできる人も多いと思うか、というアンケートに対して「思う」「まあ、思う」の割合が66.7%になるなど、ワークライフバランスが取れている人は仕事ができる、といった印象までついているようです。
http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20090708-986.html

ワークライフバランスのメリットについて探ってみます

雇用保険求職者給付基本手当(失業給付)。
離職理由とともに知っておいていただきたいのが、職業訓練です。

もともと、この基本手当は支給日数が決められており、通常の自己都合退職だと90日(3か月)ほどで終わってしまいます。例え20年以上勤め雇用保険料を払い続けたとしても150日分です。

ところがこの職業訓練を受けていると、その間ずっと受給することができます。
職業訓練は3か月のものから、2年間のものまであるので、うまくいけば

2年間ずっと基本手当を受給できます。

そして、その他にも12のメリットがあります。それは

通常みなさん、雇用保険に加入していると思います。今年4月1日より加入基準もより緩和されましたのでさらに多くの人が加入することになっています。(労働時間の少ない人も週20時間以上、6か月以上雇用見込みがある場合は加入)

保険料は毎月取られていますが、どんな時に、いくらもらえるかご存知でしょうか。

例えば、求職者給付の基本手当。俗に言う失業給付、失業手当ですね。
会社を辞めた後にもらえますが、制度の詳細まで知っているかどうかで

受給できる金額は百万円単位で変わってきます。

金額の試算はこちらで。受給金額や、日数の計算ができます。
雇用保険一般被保険者求職者給付基本手当日額試算システム

今回は離職理由について考えてみたいと思います。

加入期間が短いなどで雇用保険を受給できない失職者を支援する「緊急人材育成支援事業」がいよいよ始まります。

平成21年度補正予算で7,000億円の支出が決まっている「緊急人材育成・就職支援基金」から4,820億円を使う予定です。

認可された訓練を受けた場合、
月10万円、(被扶養者がいた場合は12万円)の支給と、
月5万円、(被扶養者がいた場合は8万円)を上限として希望者に貸し付けを行います。

この制度の一部業務はやれ天下り先だ、廃止が決まってるはずだといろいろ批判のある「独立行政法人雇用・能力開発機構」に委託されています。
ただ、我々もうまく使えば200万円近く、通常の雇用保険を合わせると500万円近くのメリットを得ることも可能です。